AI AF Zoom Nikkor 28-200mm F3.5-5.6D(IF)

このレンズは、ニコン初の28-200mmズームレンズである。
高倍率ズームの分野はレンズメーカーのタムロンが先行しており、既に1992年には28-200mmが発売されていた。ニコンもこれに追随する形で6年後に本レンズを発売した。

AI AF Zoom Nikkor 28~200mm F3.5~5.6D(IF)の気に入っている点を挙げると次のとおり。
・ ニコンらしく大きく頑丈な作り。ズーム機構はしっかりと作られており、操作性はスムーズである。
・ ニコン初の28mmからの高倍率ズームとしては、どの焦点距離も実用的に十分な写りをする。
・ 絞りこめば十分に高画質。

・ 太く短いデザインは愛嬌があってよい。


同レンズを使う際の留意点は次の通り。
・ 高倍率ズームレンズとして最初期のレンズであり、絞り開放の画質はそれなり。中望遠域では、中心部以外の画質はよくない。望遠域の絞り開放ではフレアがかった画像になる。
・ 最短撮影距離が長いので至近での撮影、たとえばポートレート、テーブルフォトなどには向かない。


このレンズは、
 ・近距離の撮影ではない場合、
 ・光量が十分である場合、
 ・広角から望遠までレンズ交換する時間のない撮影、
などに適切であり、

たとえば屋外イベントなどに向いている。


オールドレンズは、その個性を楽しむもの。

520グラムという軽さで28-200mmをカバーできるのは、本レンズならではの面白さ。

絞りを1段~2段絞って使えば十分に実用になるし、

絞り開放で使って、この時代の技術水準や、その後の発展に思いを馳せるのも楽しいものである。



【スペック】
レンズ構成: 13群16枚(ガラスモールド非球面レンズ1枚と複合型非球面レンズ1枚(G4・12))
最小絞り: 22
最短撮影距離: 2m[0.85m:28mmマクロ時・1.5m:200mmマクロ時]
フィルターサイズ: 72mm
最大径×全長: 78mm×86.5mm
重量: 520g
フード: HB-12(付属)
希望小売価格(税別): ¥82000 ※終売時点
発売年月日: 1998年2月28日

メーカー製品ページ
https://www.nikon-image.com/products/nikkor/fmount/ai_af_zoom_nikkor_28-200mm_f35-56d_if/

作例1 焦点距離28mm、絞りf9
作例2 焦点距離65mm、絞りf9
作例3 焦点距離135mm、絞りf11
作例4 焦点距離200mm、絞りf5.6
作例5 焦点距離105mm、絞りf10

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